景品表示法(令和5年改正後)
(→ PDF版 )
令和5年3月15日現在でe-Gov法令検索に掲げられていた不当景品類及び不当表示防止法の条文に、①景品表示法改正法による改正、②民事裁判手続IT化改正及び③刑法等改正整理等改正をいずれも溶け込ませたもの。
景品表示法改正法の底本として、令和5年3月15日現在で衆議院ウェブサイトの「議案」欄に提出時法律案として掲げられていたものを用いています。
個人の作業によるものであり誤りがあり得ます。
末尾に次のものを付けています。
━━━━━━━━━━━━
昭和三十七年法律第百三十四号
不当景品類及び不当表示防止法
目次
第一節 景品類の制限及び禁止並びに不当な表示の禁止(第四条―第六条)
第四節 景品類の提供及び表示の管理上の措置(第二十二条―第二十四条)
第三章 適格消費者団体の差止請求等(第三十四条・第三十五条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律で「事業者」とは、商業、工業、金融業その他の事業を行う者をいい、当該事業を行う者の利益のためにする行為を行う役員、従業員、代理人その他の者は、次項及び第三十六条の規定の適用については、これを当該事業者とみなす。
2 この法律で「事業者団体」とは、事業者としての共通の利益を増進することを主たる目的とする二以上の事業者の結合体又はその連合体をいい、次に掲げる形態のものを含む。ただし、二以上の事業者の結合体又はその連合体であつて、資本又は構成事業者(事業者団体の構成員である事業者をいう。第五十一条において同じ。)の出資を有し、営利を目的として商業、工業、金融業その他の事業を営むことを主たる目的とし、かつ、現にその事業を営んでいるものを含まないものとする。
一 二以上の事業者が社員(社員に準ずるものを含む。)である一般社団法人その他の社団
二 二以上の事業者が理事又は管理人の任免、業務の執行又はその存立を支配している一般財団法人その他の財団
三 二以上の事業者を組合員とする組合又は契約による二以上の事業者の結合体
3 この法律で「景品類」とは、顧客を誘引するための手段として、その方法が直接的であるか間接的であるかを問わず、くじの方法によるかどうかを問わず、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引(不動産に関する取引を含む。以下同じ。)に付随して相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であつて、内閣総理大臣が指定するものをいう。
4 この法律で「表示」とは、顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品又は役務の内容又は取引条件その他これらの取引に関する事項について行う広告その他の表示であつて、内閣総理大臣が指定するものをいう。
(景品類及び表示の指定に関する公聴会等及び告示)
第三条 内閣総理大臣は、前条第三項若しくは第四項の規定による指定をし、又はその変更若しくは廃止をしようとするときは、内閣府令で定めるところにより、公聴会を開き、関係事業者及び一般の意見を求めるとともに、消費者委員会の意見を聴かなければならない。
2 前項に規定する指定並びにその変更及び廃止は、告示によつて行うものとする。
第二章 景品類及び表示に関する規制
第一節 景品類の制限及び禁止並びに不当な表示の禁止
(景品類の制限及び禁止)
第四条 内閣総理大臣は、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を確保するため必要があると認めるときは、景品類の価額の最高額若しくは総額、種類若しくは提供の方法その他景品類の提供に関する事項を制限し、又は景品類の提供を禁止することができる。
(不当な表示の禁止)
第五条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号のいずれかに該当する表示をしてはならない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの
三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認めて内閣総理大臣が指定するもの
(景品類の制限及び禁止並びに不当な表示の禁止に係る指定に関する公聴会等及び告示)
第六条 内閣総理大臣は、第四条の規定による制限若しくは禁止若しくは前条第三号の規定による指定をし、又はこれらの変更若しくは廃止をしようとするときは、内閣府令で定めるところにより、公聴会を開き、関係事業者及び一般の意見を求めるとともに、消費者委員会の意見を聴かなければならない。
2 前項に規定する制限及び禁止並びに指定並びにこれらの変更及び廃止は、告示によつて行うものとする。
第二節 措置命令
第七条 内閣総理大臣は、第四条の規定による制限若しくは禁止又は第五条の規定に違反する行為があるときは、当該事業者に対し、その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこれらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができる。その命令は、当該違反行為が既になくなつている場合においても、次に掲げる者に対し、することができる。
一 当該違反行為をした事業者
二 当該違反行為をした事業者が法人である場合において、当該法人が合併により消滅したときにおける合併後存続し、又は合併により設立された法人
三 当該違反行為をした事業者が法人である場合において、当該法人から分割により当該違反行為に係る事業の全部又は一部を承継した法人
四 当該違反行為をした事業者から当該違反行為に係る事業の全部又は一部を譲り受けた事業者
2 内閣総理大臣は、前項の規定による命令(以下「措置命令」という。)に関し、事業者がした表示が第五条第一号に該当するか否かを判断するため必要があると認めるときは、当該表示をした事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは、同項の規定の適用については、当該表示は同号に該当する表示とみなす。
3 措置命令は、措置命令書の謄本を送達して行う。
第三節 課徴金
(課徴金納付命令)
第八条 事業者が、第五条の規定に違反する行為(同条第三号に該当する表示に係るものを除く。以下「課徴金対象行為」という。)をしたときは、内閣総理大臣は、当該事業者に対し、当該課徴金対象行為に係る課徴金対象期間に取引をした当該課徴金対象行為に係る商品又は役務の政令で定める方法により算定した売上額に百分の三を乗じて得た額に相当する額の課徴金を国庫に納付することを命じなければならない。ただし、当該事業者が当該課徴金対象行為をした期間を通じて当該課徴金対象行為に係る表示が次の各号のいずれかに該当することを知らず、かつ、知らないことにつき相当の注意を怠つた者でないと認められるとき、又はその額が百五十万円未満であるときは、その納付を命ずることができない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のものよりも著しく優良であること又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であることを示す表示
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であること又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であることを示す表示
2 前項に規定する「課徴金対象期間」とは、課徴金対象行為をした期間(課徴金対象行為をやめた後そのやめた日から六月を経過する日(同日前に、当該事業者が当該課徴金対象行為に係る表示が不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれを解消するための措置として内閣府令で定める措置をとつたときは、その日)までの間に当該事業者が当該課徴金対象行為に係る商品又は役務の取引をしたときは、当該課徴金対象行為をやめてから最後に当該取引をした日までの期間を加えた期間とし、当該期間が三年を超えるときは、当該期間の末日から遡つて三年間とする。)をいう。
3 内閣総理大臣は、第一項の規定による命令(以下「課徴金納付命令」という。)に関し、事業者がした表示が第五条第一号に該当するか否かを判断するため必要があると認めるときは、当該表示をした事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは、同項の規定の適用については、当該表示は同号に該当する表示と推定する。
4 第一項の規定により課徴金の納付を命ずる場合において、当該事業者が当該課徴金対象行為に係る課徴金の計算の基礎となるべき事実について第二十五条第一項の規定による報告を求められたにもかかわらずその報告をしないときは、内閣総理大臣は、当該事業者に係る課徴金対象期間のうち当該事実の報告がされず課徴金の計算の基礎となるべき事実を把握することができない期間における第一項に定める売上額を、当該事業者又は当該課徴金対象行為に係る商品若しくは役務を供給する他の事業者若しくは当該商品若しくは役務の供給を受ける他の事業者から入手した資料その他の資料を用いて、内閣府令で定める合理的な方法により推計して、課徴金の納付を命ずることができる。
5 事業者が、基準日から遡り十年以内に、課徴金納付命令(当該課徴金納付命令が確定している場合に限る。)を受けたことがあり、かつ、当該課徴金納付命令の日以後において課徴金対象行為をしていた者であるときにおける第一項の規定の適用については、同項中「百分の三」とあるのは、「百分の四・五」とする。
6 前項に規定する「基準日」とは、同項に規定する課徴金対象行為に係る事案について、次に掲げる行為が行われた日のうち最も早い日をいう。
一 報告徴収等(第二十五条第一項の規定による報告の徴収、帳簿書類その他の物件の提出の命令、立入検査又は質問をいう。第十二条第四項において同じ。)
二 第三項の規定による資料の提出の求め
三 第十五条第一項の規定による通知
(課徴金対象行為に該当する事実の報告による課徴金の額の減額)
第九条 前条第一項(同条第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この節において同じ。)の場合において、内閣総理大臣は、当該事業者が課徴金対象行為に該当する事実を内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣に報告したときは、同条第一項の規定により計算した課徴金の額に百分の五十を乗じて得た額を当該課徴金の額から減額するものとする。ただし、その報告が、当該課徴金対象行為についての調査があつたことにより当該課徴金対象行為について課徴金納付命令があるべきことを予知してされたものであるときは、この限りでない。
(返金措置の実施による課徴金の額の減額等)
第十条 第十五条第一項の規定による通知を受けた者は、第八条第二項に規定する課徴金対象期間において当該商品又は役務の取引を行つた一般消費者であつて政令で定めるところにより特定されているものからの申出があつた場合に、当該申出をした一般消費者の取引に係る商品又は役務の政令で定める方法により算定した購入額に百分の三を乗じて得た額以上の金銭(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第三条第七項に規定する第三者型発行者が発行する同条第一項第一号の前払式支払手段その他内閣府令で定めるものであつて、金銭と同様に通常使用することができるものとして内閣府令で定める基準に適合するもの(以下この項において「金銭以外の支払手段」という。)を含む。以下この条及び次条第二項において同じ。)を交付する措置(金銭以外の支払手段を交付する措置にあつては、当該金銭以外の支払手段の交付を承諾した者に対し行うものに限る。以下この条及び次条において「返金措置」という。)を実施しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その実施しようとする返金措置(以下この条において「実施予定返金措置」という。)に関する計画(以下この条において「実施予定返金措置計画」という。)を作成し、これを第十五条第一項に規定する弁明書の提出期限までに内閣総理大臣に提出して、その認定を受けることができる。
2 実施予定返金措置計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 実施予定返金措置の内容及び実施期間
二 実施予定返金措置の対象となる者が当該実施予定返金措置の内容を把握するための周知の方法に関する事項
三 実施予定返金措置の実施に必要な資金の額及びその調達方法
3 実施予定返金措置計画には、第一項の認定の申請前に既に実施した返金措置の対象となつた者の氏名又は名称、その者に対して交付した金銭の額及びその計算方法その他の当該申請前に実施した返金措置に関する事項として内閣府令で定めるものを記載することができる。
4 第一項の認定の申請をした者は、当該申請後これに対する処分を受けるまでの間に返金措置を実施したときは、遅滞なく、内閣府令で定めるところにより、当該返金措置の対象となつた者の氏名又は名称、その者に対して交付した金銭の額及びその計算方法その他の当該返金措置に関する事項として内閣府令で定めるものについて、内閣総理大臣に報告しなければならない。
5 内閣総理大臣は、第一項の認定の申請があつた場合において、その実施予定返金措置計画が次の各号のいずれにも適合すると認める場合でなければ、その認定をしてはならない。
一 当該実施予定返金措置計画に係る実施予定返金措置が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
二 当該実施予定返金措置計画に係る実施予定返金措置の対象となる者(当該実施予定返金措置計画に第三項に規定する事項が記載されている場合又は前項の規定による報告がされている場合にあつては、当該記載又は報告に係る返金措置が実施された者を含む。)のうち特定の者について不当に差別的でないものであること。
三 当該実施予定返金措置計画に記載されている第二項第一号に規定する実施期間が、当該課徴金対象行為による一般消費者の被害の回復を促進するため相当と認められる期間として内閣府令で定める期間内に終了するものであること。
6 第一項の認定を受けた者(以下この条及び次条において「認定事業者」という。)は、当該認定に係る実施予定返金措置計画を変更しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
7 第五項の規定は、前項の認定について準用する。
8 内閣総理大臣は、認定事業者による返金措置が第一項の認定を受けた実施予定返金措置計画(第六項の規定による変更の認定があつたときは、その変更後のもの。次条第一項及び第二項において「認定実施予定返金措置計画」という。)に適合して実施されていないと認めるときは、第一項の認定(第六項の規定による変更の認定を含む。次項及び第十項ただし書において単に「認定」という。)を取り消さなければならない。
9 内閣総理大臣は、認定をしたとき又は前項の規定により認定を取り消したときは、速やかに、これらの処分の対象者に対し、文書をもつてその旨を通知するものとする。
10 内閣総理大臣は、第一項の認定をしたときは、第八条第一項の規定にかかわらず、次条第一項に規定する報告の期限までの間は、認定事業者に対し、課徴金の納付を命ずることができない。ただし、第八項の規定により認定を取り消した場合には、この限りでない。
第十一条 認定事業者(前条第八項の規定により同条第一項の認定(同条第六項の規定による変更の認定を含む。)を取り消されたものを除く。第三項において同じ。)は、同条第一項の認定後に実施された認定実施予定返金措置計画に係る返金措置の結果について、当該認定実施予定返金措置計画に記載されている同条第二項第一号に規定する実施期間の経過後一週間以内に、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣に報告しなければならない。
2 内閣総理大臣は、第八条第一項の場合において、前項の規定による報告に基づき、前条第一項の認定後に実施された返金措置が認定実施予定返金措置計画に適合して実施されたと認めるときは、当該返金措置(当該認定実施予定返金措置計画に同条第三項に規定する事項が記載されている場合又は同条第四項の規定による報告がされている場合にあつては、当該記載又は報告に係る返金措置を含む。)において交付された金銭の額として内閣府令で定めるところにより計算した額を第八条第一項若しくは第四項又は第九条の規定により計算した課徴金の額から減額するものとする。この場合において、当該内閣府令で定めるところにより計算した額を当該課徴金の額から減額した額が零を下回るときは、当該額は、零とする。
3 内閣総理大臣は、前項の規定により計算した課徴金の額が一万円未満となつたときは、第八条第一項の規定にかかわらず、認定事業者に対し、課徴金の納付を命じないものとする。この場合において、内閣総理大臣は、速やかに、当該認定事業者に対し、文書をもつてその旨を通知するものとする。
(課徴金の納付義務等)
第十二条 課徴金納付命令を受けた者は、第八条第一項若しくは第四項、第九条又は前条第二項の規定により計算した課徴金を納付しなければならない。
2 第八条第一項若しくは第四項、第九条又は前条第二項の規定により計算した課徴金の額に一万円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。
3 課徴金対象行為をした事業者が法人である場合において、当該法人が合併により消滅したときは、当該法人がした課徴金対象行為は、合併後存続し、又は合併により設立された法人がした課徴金対象行為とみなして、第八条から前条まで並びに前二項及び次項の規定を適用する。
4〔改正前の本項における「報告徴収等」の定義は改正後の第八条第六項第一号に移動〕 課徴金対象行為をした事業者が法人である場合において、当該法人が当該課徴金対象行為に係る事案について報告徴収等が最初に行われた日(当該報告徴収等が行われなかつたときは、当該法人が当該課徴金対象行為について第十五条第一項の規定による通知を受けた日。以下この項において「調査開始日」という。)以後においてその一若しくは二以上の子会社等(事業者の子会社若しくは親会社(会社を子会社とする他の会社をいう。以下この項において同じ。)又は当該事業者と親会社が同一である他の会社をいう。以下この項において同じ。)に対して当該課徴金対象行為に係る事業の全部を譲渡し、又は当該法人(会社に限る。)が当該課徴金対象行為に係る事案についての調査開始日以後においてその一若しくは二以上の子会社等に対して分割により当該課徴金対象行為に係る事業の全部を承継させ、かつ、合併以外の事由により消滅したときは、当該法人がした課徴金対象行為は、当該事業の全部若しくは一部を譲り受け、又は分割により当該事業の全部若しくは一部を承継した子会社等(以下この項において「特定事業承継子会社等」という。)がした課徴金対象行為とみなして、第八条から前条まで及び前三項の規定を適用する。この場合において、当該特定事業承継子会社等が二以上あるときは、第八条第一項中「当該事業者に対し」とあるのは「特定事業承継子会社等(第十二条第四項に規定する特定事業承継子会社等をいう。以下この項において同じ。)に対し、この項の規定による命令を受けた他の特定事業承継子会社等と連帯して」と、第一項中「受けた者は、第八条第一項」とあるのは「受けた特定事業承継子会社等(第四項に規定する特定事業承継子会社等をいう。以下この項において同じ。)は、第八条第一項の規定による命令を受けた他の特定事業承継子会社等と連帯して、同項」とする。
5 前項に規定する「子会社」とは、会社がその総株主(総社員を含む。以下この項において同じ。)の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第三項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下この項において同じ。)の過半数を有する他の会社をいう。この場合において、会社及びその一若しくは二以上の子会社又は会社の一若しくは二以上の子会社がその総株主の議決権の過半数を有する他の会社は、当該会社の子会社とみなす。
6 第三項及び第四項の場合において、第八条第二項から第六項まで及び第九条から前条までの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
7 課徴金対象行為をやめた日から五年を経過したときは、内閣総理大臣は、当該課徴金対象行為に係る課徴金の納付を命ずることができない。
(課徴金納付命令に対する弁明の機会の付与)
第十三条 内閣総理大臣は、課徴金納付命令をしようとするときは、当該課徴金納付命令の名宛人となるべき者に対し、弁明の機会を与えなければならない。
(弁明の機会の付与の方式)
第十四条 弁明は、内閣総理大臣が口頭ですることを認めたときを除き、弁明を記載した書面(次条第一項において「弁明書」という。)を提出してするものとする。
2 弁明をするときは、証拠書類又は証拠物を提出することができる。
(弁明の機会の付与の通知の方式)
第十五条 内閣総理大臣は、弁明書の提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その日時)までに相当な期間をおいて、課徴金納付命令の名宛人となるべき者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。
一 納付を命じようとする課徴金の額
二 課徴金の計算の基礎及び当該課徴金に係る課徴金対象行為
三 弁明書の提出先及び提出期限(口頭による弁明の機会の付与を行う場合には、その旨並びに出頭すべき日時及び場所)
2〔本項の改正の施行期日については景品表示法改正法附則第一条第二号が適用される。〕 内閣総理大臣は、課徴金納付命令の名宛人となるべき者の所在が判明しない場合においては、前項の規定による通知を、その者の氏名(法人にあつては、その名称及び代表者の氏名)、同項第三号に掲げる事項及び内閣総理大臣が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨(以下この項において「公示事項」という。)を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を消費者庁の掲示場に掲示し、又は公示事項を消費者庁の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものを閲覧することができる状態に置く措置をとることによつて行うことができる。この場合においては、当該措置をとつた日から二週間を経過したときに、当該通知がその者に到達したものとみなす。
(代理人)
第十六条 前条第一項の規定による通知を受けた者(同条第二項後段の規定により当該通知が到達したものとみなされる者を含む。次項及び第四項において「当事者」という。)は、代理人を選任することができる。
2 代理人は、各自、当事者のために、弁明に関する一切の行為をすることができる。
3 代理人の資格は、書面で証明しなければならない。
4 代理人がその資格を失つたときは、当該代理人を選任した当事者は、書面でその旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
(課徴金納付命令の方式等)
第十七条 課徴金納付命令は、文書によつて行い、課徴金納付命令書には、納付すべき課徴金の額、課徴金の計算の基礎及び当該課徴金に係る課徴金対象行為並びに納期限を記載しなければならない。
2 課徴金納付命令は、その名宛人に課徴金納付命令書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。
3 第一項の課徴金の納期限は、課徴金納付命令書の謄本を発する日から七月を経過した日とする。
(納付の督促)
第十八条 内閣総理大臣は、課徴金をその納期限までに納付しない者があるときは、督促状により期限を指定してその納付を督促しなければならない。
2 内閣総理大臣は、前項の規定による督促をしたときは、その督促に係る課徴金の額につき年十四・五パーセントの割合で、納期限の翌日からその納付の日までの日数により計算した延滞金を徴収することができる。ただし、延滞金の額が千円未満であるときは、この限りでない。
3 前項の規定により計算した延滞金の額に百円未満の端数があるときは、その端数は、切り捨てる。
(課徴金納付命令の執行)
第十九条 前条第一項の規定により督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しないときは、内閣総理大臣の命令で、課徴金納付命令を執行する。この命令は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。
2 課徴金納付命令の執行は、民事執行法(昭和五十四年法律第四号)その他強制執行の手続に関する法令の規定に従つてする。
3 内閣総理大臣は、課徴金納付命令の執行に関して必要があると認めるときは、公務所又は公私の団体に照会して必要な事項の報告を求めることができる。
(課徴金等の請求権)
第二十条 破産法(平成十六年法律第七十五号)、民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)、会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)及び金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(平成八年法律第九十五号)の規定の適用については、課徴金納付命令に係る課徴金の請求権及び第十八条第二項の規定による延滞金の請求権は、過料の請求権とみなす。
(行政手続法の適用除外)
第二十一条〔改正前第二十五条〕 内閣総理大臣がする課徴金納付命令その他のこの節の規定による処分については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章の規定は、適用しない。ただし、第十条第八項の規定に係る同法第十二条及び第十四条の規定の適用については、この限りでない。
第四節 景品類の提供及び表示の管理上の措置
(事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置)
第二十二条〔改正前第二十六条〕 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、景品類の提供又は表示により不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害することのないよう、景品類の価額の最高額、総額その他の景品類の提供に関する事項及び商品又は役務の品質、規格その他の内容に係る表示に関する事項を適正に管理するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講じなければならない。
2 内閣総理大臣は、前項の規定に基づき事業者が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針(以下この条において単に「指針」という。)を定めるものとする。
3 内閣総理大臣は、指針を定めようとするときは、あらかじめ、事業者の事業を所管する大臣及び公正取引委員会に協議するとともに、消費者委員会の意見を聴かなければならない。
4 内閣総理大臣は、指針を定めたときは、遅滞なく、これを公表するものとする。
5 前二項の規定は、指針の変更について準用する。
(指導及び助言)
第二十三条〔改正前第二十七条〕 内閣総理大臣は、前条第一項の規定に基づき事業者が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要があると認めるときは、当該事業者に対し、その措置について必要な指導及び助言をすることができる。
(勧告及び公表)
第二十四条〔改正前第二十八条〕 内閣総理大臣は、事業者が正当な理由がなくて第二十二条第一項の規定に基づき事業者が講ずべき措置を講じていないと認めるときは、当該事業者に対し、景品類の提供又は表示の管理上必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる。
2 内閣総理大臣は、前項の規定による勧告を行つた場合において当該事業者がその勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。
第五節 報告の徴収及び立入検査等
第二十五条〔改正前第二十九条〕 内閣総理大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、当該事業者若しくはその者とその事業に関して関係のある事業者に対し、その業務若しくは財産に関して報告をさせ、若しくは帳簿書類その他の物件の提出を命じ、又はその職員に、当該事業者若しくはその者とその事業に関して関係のある事業者の事務所、事業所その他その事業を行う場所に立ち入り、帳簿書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。
2 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
3 第一項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
第六節 是正措置計画の認定等
(継続中の違反被疑行為に係る通知)
第二十六条 内閣総理大臣は、第四条の規定による制限若しくは禁止又は第五条の規定に違反する行為があると疑うに足りる事実がある場合において、その疑いの理由となつた行為について、一般消費者による自主的かつ合理的な商品及び役務の選択を確保する上で必要があると認めるときは、当該疑いの理由となつた行為をしている者に対し、次に掲げる事項を書面により通知することができる。ただし、措置命令に係る行政手続法第三十条の規定による通知又は第十五条第一項の規定による通知をした後は、この限りでない。
一 当該疑いの理由となつた行為の概要
二 違反する疑いのある法令の条項
三 次条第一項の規定による認定の申請をすることができる旨
(是正措置計画に係る認定の申請等)
第二十七条 前条の規定による通知を受けた者は、疑いの理由となつた行為及びその影響を是正するために必要な措置を自ら策定し、実施しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その実施しようとする措置(以下この条及び第二十九条第一項第一号において「是正措置」という。)に関する計画(以下この条及び同号において「是正措置計画」という。)を作成し、これを当該通知を受けた日から六十日以内に内閣総理大臣に提出して、その認定を申請することができる。
2 是正措置計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 是正措置の内容
二 是正措置の実施期限
三 その他内閣府令で定める事項
3 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その是正措置計画が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認定をするものとする。 一 是正措置が疑いの理由となつた行為及びその影響を是正するために十分なものであること。 二 是正措置が確実に実施されると見込まれるものであること。
4 前項の認定は、文書によつて行わなければならない。
5 第三項の認定は、その名宛人に認定書の謄本を送達することによつて、その効力を生ずる。
6 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その是正措置計画が第三項各号のいずれかに適合しないと認めるときは、これを却下しなければならない。
7 第四項及び第五項の規定は、前項の規定による処分について準用する。この場合において、第五項中「認定書」とあるのは、「不認定書」と読み替えるものとする。
8 第三項の認定を受けた者は、当該認定に係る是正措置計画を変更しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
9 第三項から第七項までの規定は、前項の変更の認定について準用する。
(是正措置計画に係る認定の効果)
第二十八条 第七条第一項及び第八条第一項の規定は、内閣総理大臣が前条第三項の認定(同条第八項の変更の認定を含む。次条において同じ。)をした場合における当該認定に係る疑いの理由となつた行為については、適用しない。ただし、次条第一項の規定による当該認定の取消しがあつた場合は、この限りでない。
(是正措置計画に係る認定の取消し等)
第二十九条 内閣総理大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、第二十七条第三項の認定を取り消さなければならない。
一 第二十七条第三項の認定を受けた是正措置計画に従つて是正措置が実施されていないと認めるとき。
二 第二十七条第三項の認定を受けた者が虚偽又は不正の事実に基づいて当該認定を受けたことが判明したとき。
2 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による同条第三項の認定の取消しについて準用する。この場合において、同条第五項中「認定書」とあるのは、「取消書」と読み替えるものとする。
3 第一項の規定による第二十七条第三項の認定の取消しがあつた場合において、当該取消しが第十二条第七項に規定する期間の満了する日の二年前の日以後にあつたときは、当該認定に係る疑いの理由となつた行為に対する課徴金納付命令は、同項の規定にかかわらず、当該取消しの日から二年間においても、することができる。
(既往の違反被疑行為に係る通知)
第三十条 内閣総理大臣は、第四条の規定による制限若しくは禁止又は第五条の規定に違反する行為があると疑うに足りる事実が既になくなつている場合においても、その疑いの理由となつた行為について、一般消費者による自主的かつ合理的な商品及び役務の選択を確保する上で必要があると認めるときは、第一号に掲げる者に対し、第二号に掲げる事項を書面により通知することができる。ただし、措置命令に係る行政手続法第三十条の規定による通知又は第十五条第一項の規定による通知をした後は、この限りでない。
一 次に掲げる者
イ 当該疑いの理由となつた行為をした者
ロ 当該疑いの理由となつた行為をした者が法人である場合において、当該法人が合併により消滅したときにおける合併後存続し、又は合併により設立された法人
ハ 当該疑いの理由となつた行為をした者が法人である場合において、当該法人から分割により当該疑いの理由となつた行為に係る事業の全部又は一部を承継した法人
ニ 当該疑いの理由となつた行為をした者から当該疑いの理由となつた行為に係る事業の全部又は一部を譲り受けた者
二 次に掲げる事項
イ 当該疑いの理由となつた行為の概要
ロ 違反する疑いのあつた法令の条項
ハ 次条第一項の規定による認定の申請をすることができる旨
(影響是正措置計画に係る認定の申請等)
第三十一条 前条の規定による通知を受けた者は、疑いの理由となつた行為による影響を是正するために必要な措置を自ら策定し、実施しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、その実施しようとする措置(以下この条及び第三十三条第一項第一号において「影響是正措置」という。)に関する計画(以下この条及び同号において「影響是正措置計画」という。)を作成し、これを当該通知を受けた日から六十日以内に内閣総理大臣に提出して、その認定を申請することができる。
2 影響是正措置計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 影響是正措置の内容
二 影響是正措置の実施期限
三 その他内閣府令で定める事項
3 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その影響是正措置計画が次の各号のいずれにも適合すると認めるときは、その認定をするものとする。
一 影響是正措置が疑いの理由となつた行為による影響を是正するために十分なものであること。
二 影響是正措置が確実に実施されると見込まれるものであること。
4 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の認定について準用する。
5 内閣総理大臣は、第一項の規定による認定の申請があつた場合において、その影響是正措置計画が第三項各号のいずれかに適合しないと認めるときは、これを却下しなければならない。
6 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による処分について準用する。この場合において、同条第五項中「認定書」とあるのは、「不認定書」と読み替えるものとする。
7 第三項の認定を受けた者は、当該認定に係る影響是正措置計画を変更しようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
8 第三項から第六項までの規定は、前項の変更の認定について準用する。
(影響是正措置計画に係る認定の効果)
第三十二条 第七条第一項及び第八条第一項の規定は、内閣総理大臣が前条第三項の認定(同条第七項の変更の認定を含む。次条において同じ。)をした場合における当該認定に係る疑いの理由となつた行為については、適用しない。ただし、次条第一項の規定による当該認定の取消しがあつた場合は、この限りでない。
(影響是正措置計画に係る認定の取消し等)
第三十三条 内閣総理大臣は、次の各号のいずれかに該当するときは、第三十一条第三項の認定を取り消さなければならない。
一 第三十一条第三項の認定を受けた影響是正措置計画に従つて影響是正措置が実施されていないと認めるとき。
二 第三十一条第三項の認定を受けた者が虚偽又は不正の事実に基づいて当該認定を受けたことが判明したとき。
2 第二十七条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による第三十一条第三項の認定の取消しについて準用する。この場合において、第二十七条第五項中「認定書」とあるのは、「取消書」と読み替えるものとする。
3 第一項の規定による第三十一条第三項の認定の取消しがあつた場合において、当該取消しが第十二条第七項に規定する期間の満了する日の二年前の日以後にあつたときは、当該認定に係る疑いの理由となつた行為に対する課徴金納付命令は、同項の規定にかかわらず、当該取消しの日から二年間においても、することができる。
第三章 適格消費者団体の差止請求等
(差止請求権等)
第三十四条〔改正前第三十条〕 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)第二条第四項に規定する適格消費者団体(以下「適格消費者団体」という。)は、事業者が、不特定かつ多数の一般消費者に対して次の各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがあるときは、当該事業者に対し、当該行為の停止若しくは予防又は当該行為が当該各号に規定する表示をしたものである旨の周知その他の当該行為の停止若しくは予防に必要な措置をとることを請求することができる。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると誤認される表示をすること。
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると誤認される表示をすること。
2 消費者安全法(平成二十一年法律第五十号)第十一条の七第一項に規定する消費生活協力団体及び消費生活協力員は、事業者が不特定かつ多数の一般消費者に対して前項各号に掲げる行為を現に行い又は行うおそれがある旨の情報を得たときは、適格消費者団体が同項の規定による請求をする権利を適切に行使するために必要な限度において、当該適格消費者団体に対し、当該情報を提供することができる。
3 前項の規定により情報の提供を受けた適格消費者団体は、当該情報を第一項の規定による請求をする権利の適切な行使の用に供する目的以外の目的のために利用し、又は提供してはならない。
(資料開示要請等)
第三十五条 適格消費者団体は、事業者が現にする表示が前条第一項第一号に規定する表示に該当すると疑うに足りる相当な理由があるときは、内閣府令で定めるところにより、当該事業者に対し、その理由を示して、当該事業者のする表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料を開示するよう要請することができる。
2 事業者は、前項の資料に営業秘密(不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)第二条第六項に規定する営業秘密をいう。)が含まれる場合その他の正当な理由がある場合を除き、前項の規定による要請に応じるよう努めなければならない。
第四章 協定又は規約
(協定又は規約)
第三十六条〔改正前第三十一条〕 事業者又は事業者団体は、内閣府令で定めるところにより、景品類又は表示に関する事項について、内閣総理大臣及び公正取引委員会の認定を受けて、不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択及び事業者間の公正な競争を確保するための協定又は規約を締結し、又は設定することができる。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 内閣総理大臣及び公正取引委員会は、前項の協定又は規約が次の各号のいずれにも適合すると認める場合でなければ、同項の認定をしてはならない。
一 不当な顧客の誘引を防止し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択及び事業者間の公正な競争を確保するために適切なものであること。
二 一般消費者及び関連事業者の利益を不当に害するおそれがないこと。
三 不当に差別的でないこと。
四 当該協定若しくは規約に参加し、又は当該協定若しくは規約から脱退することを不当に制限しないこと。
3 内閣総理大臣及び公正取引委員会は、第一項の認定を受けた協定又は規約が前項各号のいずれかに適合するものでなくなつたと認めるときは、当該認定を取り消さなければならない。
4 内閣総理大臣及び公正取引委員会は、第一項又は前項の規定による処分をしたときは、内閣府令で定めるところにより、告示しなければならない。
5 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二十二年法律第五十四号)第七条第一項及び第二項(同法第八条の二第二項及び第二十条第二項において準用する場合を含む。)、第八条の二第一項及び第三項、第二十条第一項、第七十条の四第一項並びに第七十四条の規定は、第一項の認定を受けた協定又は規約及びこれらに基づいてする事業者又は事業者団体の行為には、適用しない。
(協議)
第三十七条〔改正前第三十二条〕 内閣総理大臣は、前条第一項及び第四項に規定する内閣府令を定めようとするときは、あらかじめ、公正取引委員会に協議しなければならない。
第五章 雑則
(権限の委任等)
第三十八条〔改正前第三十三条〕 内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く。)を消費者庁長官に委任する。
2 消費者庁長官は、政令で定めるところにより、前項の規定により委任された権限の一部を公正取引委員会に委任することができる。
3 消費者庁長官は、緊急かつ重点的に不当な景品類及び表示に対処する必要があることその他の政令で定める事情があるため、事業者に対し、措置命令、課徴金納付命令又は第二十四条第一項の規定による勧告を効果的に行う上で必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、第一項の規定により委任された権限(第二十五条第一項の規定による権限に限る。)を当該事業者の事業を所管する大臣又は金融庁長官に委任することができる。
4 公正取引委員会、事業者の事業を所管する大臣又は金融庁長官は、前二項の規定により委任された権限を行使したときは、政令で定めるところにより、その結果について消費者庁長官に報告するものとする。
5 事業者の事業を所管する大臣は、政令で定めるところにより、第三項の規定により委任された権限及び前項の規定による権限について、その全部又は一部を地方支分部局の長に委任することができる。
6 金融庁長官は、政令で定めるところにより、第三項の規定により委任された権限及び第四項の規定による権限(次項において「金融庁長官権限」と総称する。)について、その一部を証券取引等監視委員会に委任することができる。
7 金融庁長官は、政令で定めるところにより、金融庁長官権限(前項の規定により証券取引等監視委員会に委任されたものを除く。)の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
8 証券取引等監視委員会は、政令で定めるところにより、第六項の規定により委任された権限の一部を財務局長又は財務支局長に委任することができる。
9 前項の規定により財務局長又は財務支局長に委任された権限に係る事務に関しては、証券取引等監視委員会が財務局長又は財務支局長を指揮監督する。
10 第六項の場合において、証券取引等監視委員会が行う報告又は物件の提出の命令(第八項の規定により財務局長又は財務支局長が行う場合を含む。)についての審査請求は、証券取引等監視委員会に対してのみ行うことができる。
11 第一項の規定により消費者庁長官に委任された権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。
(内閣府令への委任等)
第三十九条〔改正前第三十四条〕 この法律に定めるもののほか、この法律を実施するため必要な事項は、内閣府令で定める。
2 第三十七条の規定は、内閣総理大臣が前項に規定する内閣府令(第三十六条第一項の協定又は規約について定めるものに限る。)を定めようとする場合について準用する。
(関係者相互の連携)
第四十条〔改正前第三十五条〕 内閣総理大臣、関係行政機関の長(当該行政機関が合議制の機関である場合にあつては、当該行政機関)、関係地方公共団体の長、独立行政法人国民生活センターの長その他の関係者は、不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止して一般消費者の利益を保護するため、必要な情報交換を行うことその他相互の密接な連携の確保に努めるものとする。
(外国執行当局への情報提供)
第四十一条 内閣総理大臣は、この法律に相当する外国の法令を執行する外国の当局(次項及び第三項において「外国執行当局」という。)に対し、その職務(この法律に規定する職務に相当するものに限る。次項において同じ。)の遂行に資すると認める情報の提供を行うことができる。
2 前項の規定による情報の提供については、当該情報が当該外国執行当局の職務の遂行以外に使用されず、かつ、次項の同意がなければ外国の刑事事件の捜査(その対象たる犯罪事実が特定された後のものに限る。)又は審判(同項において「捜査等」という。)に使用されないよう適切な措置がとられなければならない。
3 内閣総理大臣は、外国執行当局からの要請があつたときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、第一項の規定により提供した情報を当該要請に係る外国(第三号において「要請国」という。)の刑事事件の捜査等に使用することについて同意をすることができる。
一 当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪が政治犯罪であるとき、又は当該要請が政治犯罪について捜査等を行う目的で行われたものと認められるとき。
二 当該要請に係る刑事事件の捜査等の対象とされている犯罪に係る行為が日本国内において行われたとした場合において、その行為が日本国の法令によれば罪に当たるものでないとき。
三 日本国が行う同種の要請に応ずる旨の要請国の保証がないとき。
4 内閣総理大臣は、前項の同意をする場合においては、あらかじめ、同項第一号及び第二号に該当しないことについて法務大臣の確認を、同項第三号に該当しないことについて外務大臣の確認を、それぞれ受けなければならない。
〔改正後の第四十二条から第四十五条までは、改正前には第二章第三節「課徴金」に置かれていた改正前の第二十一条から第二十四条までについて、所要の修正を施したうえで書き下ろし、第五章に置いたものである。〕
(送達書類)
第四十二条 送達すべき書類は、この法律に規定するもののほか、内閣府令で定める。
(送達に関する民事訴訟法の準用)
第四十三条 書類の送達については、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百条第一項、第百一条、第百二条の二、第百三条、第百五条、第百六条、第百七条第一項(第一号に係る部分に限る。次条第一項第二号において同じ。)及び第三項並びに第百八条の規定を準用する。この場合において、同法第百条第一項中「裁判所」とあり、及び同法第百八条中「裁判長」とあるのは「内閣総理大臣」と、同法第百一条第一項中「執行官」とあり、及び同法第百七条第一項中「裁判所書記官」とあるのは「消費者庁の職員」と、同項中「最高裁判所規則」とあるのは「内閣府令」と読み替えるものとする。
(公示送達)
第四十四条 内閣総理大臣は、次に掲げる場合には、公示送達をすることができる。
一 送達を受けるべき者の住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合
二 前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百七条第一項の規定により送達をすることができない場合
三 外国においてすべき送達について、前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定によることができず、又はこれによつても送達をすることができないと認めるべき場合
四 前条において読み替えて準用する民事訴訟法第百八条の規定により外国の管轄官庁に嘱託を発した後六月を経過してもその送達を証する書面の送付がない場合
2〔この項は、第十五条第二項の施行の日の前日までの間の適用については、景品表示法改正法附則第三条によって読み替えられる。〕 公示送達は、送達すべき書類を送達を受けるべき者にいつでも交付すべき旨を内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、その旨が記載された書面を消費者庁の掲示場に掲示し、又はその旨を消費者庁の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものを閲覧することができる状態に置く措置をとることにより行う。
3〔この項は、第十五条第二項の施行の日の前日までの間の適用については、景品表示法改正法附則第三条によって読み替えられる。〕 公示送達は、前項の規定による措置をとつた日から二週間を経過することによつて、その効力を生ずる。
4 外国においてすべき送達についてした公示送達にあつては、前項の期間は、六週間とする。
(電子情報処理組織の使用)
第四十五条〔景品表示法改正法による改正後の本条における「第百九条」を民事裁判手続IT化改正によって「第百条第一項」に改めた後の条文〕 消費者庁の職員が、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(平成十四年法律第百五十一号)第三条第九号に規定する処分通知等であつてこの法律又は内閣府令の規定により書類を送達して行うこととしているものに関する事務を、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律第七条第一項の規定により同法第六条第一項に規定する電子情報処理組織を使用して行つたときは、第四十三条において読み替えて準用する民事訴訟法第百条第一項の規定による送達に関する事項を記載した書面の作成及び提出に代えて、当該事項を当該電子情報処理組織を使用して消費者庁の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。)に備えられたファイルに記録しなければならない。
第六章 罰則
第四十六条〔改正前第三十六条〕〔刑法等改正整理等改正後のもの〕 措置命令に違反したときは、当該違反行為をした者は、二年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪を犯した者には、情状により、拘禁刑及び罰金を併科することができる。
第四十七条〔改正前第三十七条〕〔刑法等改正整理等改正後のもの〕 第二十五条第一項の規定による報告若しくは物件の提出をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の物件の提出をし、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をしたときは、当該違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
第四十八条 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。
一 自己の供給する商品又は役務の取引における当該商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると一般消費者を誤認させるような表示をしたとき。
二 自己の供給する商品又は役務の取引における当該商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者を誤認させるような表示をしたとき。
第四十九条〔改正前第三十八条〕 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して、次の各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、当該各号に定める罰金刑を科する。
一 第四十六条第一項 三億円以下の罰金刑
二 前二条 各本条の罰金刑
2 法人でない団体の代表者、管理人、代理人、使用人その他の従業者がその団体の業務又は財産に関して、前項各号に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その団体に対しても、当該各号に定める罰金刑を科する。
3 前項の場合においては、代表者又は管理人が、その訴訟行為につきその団体を代表するほか、法人を被告人又は被疑者とする場合の訴訟行為に関する刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定を準用する。
第五十条〔改正前第三十九条〕 第四十六条第一項の違反があつた場合においては、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又はその違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた当該法人(当該法人で事業者団体に該当するものを除く。)の代表者に対しても、同項の罰金刑を科する。
第五十一条〔改正前第四十条〕 第四十六条第一項の違反があつた場合においては、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又はその違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた当該事業者団体の理事その他の役員若しくは管理人又はその構成事業者(事業者の利益のためにする行為を行う役員、従業員、代理人その他の者が構成事業者である場合には、当該事業者を含む。)に対しても、それぞれ同項の罰金刑を科する。
2 前項の規定は、同項に規定する事業者団体の理事その他の役員若しくは管理人又はその構成事業者が法人その他の団体である場合においては、当該団体の理事その他の役員又は管理人に、これを適用する。
第五十二条〔改正前第四十一条〕 第三十四条第三項の規定に違反して、情報を同項に定める目的以外の目的のために利用し、又は提供した適格消費者団体は、三十万円以下の過料に処する。
附則〔略〕
━━━━━━━━━━━━
令和五年法律第二十九号
不当景品類及び不当表示防止法の一部を改正する法律
〔本則は略〕
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 附則第四条の規定 公布の日
二 第十五条第二項の改正規定 公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
(経過措置)
第二条 この法律による改正後の不当景品類及び不当表示防止法(次条において「新法」という。)第八条第四項から第六項までの規定は、不当景品類及び不当表示防止法第八条第一項に規定する課徴金対象行為(以下この条において「課徴金対象行為」という。)であって、この法律の施行の日(以下この条及び附則第八条において「施行日」という。)前に開始し施行日以後もやめていないもの及び施行日以後に開始するものについての課徴金の額(施行日前に開始し施行日以後もやめていない課徴金対象行為にあっては、施行日以後の課徴金対象行為に対応する部分に限る。)の算定について適用する。
第三条 附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日の前日までの間における新法第四十四条第二項及び第三項の規定の適用については、同条第二項中「内閣府令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、その旨が記載された書面を消費者庁の掲示場に掲示し、又はその旨を消費者庁の事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものを閲覧することができる状態に置く措置をとる」とあるのは「消費者庁の掲示場に掲示する」と、同条第三項中「措置をとつた」とあるのは「掲示を始めた」とする。
(政令への委任)
第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。
(検討)
第五条 政府は、この法律の施行後五年を経過した場合において、この法律による改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(消費者契約法の一部改正)
第六条 消費者契約法(平成十二年法律第六十一号)の一部を次のように改正する。
第十二条の二第一項及び第四十三条第二項第二号中「第三十条第一項」を「第三十四条第一項」に改める。
(民事訴訟法等の一部を改正する法律の一部改正)
第七条 民事訴訟法等の一部を改正する法律(令和四年法律第四十八号)の一部を次のように改正する。
附則第五十七条のうち不当景品類及び不当表示防止法第二十二条の改正規定を次のように改める。
第四十三条を次のように改める。
(送達に関する民事訴訟法の準用)
第四十三条 書類の送達については、民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第百条第一項、第百一条、第百二条の二、第百三条、第百五条、第百六条、第百七条第一項(第一号に係る部分に限る。次条第一項第二号において同じ。)及び第三項並びに第百八条の規定を準用する。この場合において、同法第百条第一項中「裁判所」とあり、及び同法第百八条中「裁判長」とあるのは「内閣総理大臣」と、同法第百一条第一項中「執行官」とあり、及び同法第百七条第一項中「裁判所書記官」とあるのは「消費者庁の職員」と、同項中「最高裁判所規則」とあるのは「内閣府令」と読み替えるものとする。
附則第五十七条のうち不当景品類及び不当表示防止法第二十四条の改正規定中「第二十四条」を「第四十五条」に改める。
(調整規定)
第八条 施行日が刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理等に関する法律(令和四年法律第六十八号)の施行の日前である場合には、同法第百三十八条第二号中「第三十六条及び第三十七条」とあるのは、「第四十六条及び第四十七条」とする。
━━━━━━━━━━━━
令和五年法律第六十三号
デジタル社会の形成を図るための規制改革を推進するためのデジタル社会形成基本法等の一部を改正する法律
〔底本として、令和5年5月17日現在で衆議院ウェブサイトの「議案」欄に提出時法律案として掲げられていたものを用いた。〕
〔略〕
(行政手続法の一部改正)
第四十四条 行政手続法(平成五年法律第八十八号)の一部を次のように改正する。
第十五条第一項中「名あて人」を「名宛人」に改め、同条第三項中「名あて人」を「名宛人」に、「その者の氏名、同項第三号及び第四号に掲げる事項並びに当該行政庁が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨を当該行政庁の事務所の掲示場に掲示すること」を「公示の方法」に改め、同項後段を削り、同条に次の一項を加える。
4 前項の公示の方法による通知は、不利益処分の名宛人となるべき者の氏名、第一項第三号及び第四号に掲げる事項並びに当該行政庁が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨(以下この項において「公示事項」という。)を総務省令で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を当該行政庁の事務所の掲示場に掲示し、又は公示事項を当該事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによって行うものとする。この場合においては、当該措置を開始した日から二週間を経過したときに、当該通知がその者に到達したものとみなす。
第十六条第一項中「同条第三項後段」を「同条第四項後段」に改める。
第二十二条第三項中「第十五条第三項」及び「同条第三項」の下に「及び第四項」を加え、「名あて人」を「名宛人」に改め、「と、」の下に「同項中」を加え、「掲示を始めた日から二週間を経過した」を削り、「、掲示を始めた」を「、当該措置を開始した」に改める。
第三十一条中「第十五条第三項及び」の下に「第四項並びに」を加え、「「同項第三号」を「同条第四項中「第一項第三号」に、「同条第三号」を「第三十条第三号」に、「同条第三項後段」を「同条第四項後段」に、「第十五条第三項後段」を「第十五条第四項後段」に改める。
〔略〕
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 第一条及び第二条の規定並びに附則第七条、第十九条及び第二十条の規定 公布の日
二 第四条、第十三条及び第二十条の規定、第二十一条中内航海運業法第六条第一項第二号の改正規定、第二十三条、第二十九条、第三十一条、第三十二条、第三十六条及び第三十九条の規定、第四十一条中貨物自動車運送事業法第五条第二号の改正規定、第四十三条、第四十四条及び第四十九条の規定、第五十五条中民間事業者による信書の送達に関する法律第八条第二号の改正規定並びに第五十六条、第五十八条、第六十条、第六十二条及び第六十三条の規定並びに次条並びに附則第十条、第十二条及び第十三条の規定 公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日
〔略〕